株式会社川﨑構造設計 便り

福岡市南区の構造設計一級建築士事務所のブログです。

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計算尺

こんにちは、スタッフの庄です。

先日、博多ポートタワーに行ってみました。

1 ポートタワー

地上100m 竣工は1964年(昭和39年)で、展望室の高さは地上70m。
設計は、東京タワーを設計した内藤多仲博士です。
内藤博士は、設計した建物の計算を「計算尺」と「そろばん」で行ったそうです。
計算尺を使う機会はなかなか無いので、今回は計算尺について取り上げました。

これが計算尺の全景
2 全景

左端を見るとLLo、K、A、CF、CIF、CI・・・等、各尺の表示があり、
3 左端

右端には各尺の説明がついています。
4 計算尺右端

略図で3÷2の計算をしてみます。

割り算はD尺とC尺を使います。
D尺の「3」にC尺の「2」を合わせて、これで操作は完了。
答えはC尺の「1」の目盛の所のD尺の目盛で「1.5」となります。

5 割り算

D尺とCI尺を使い、3×5の掛け算をしてみます。
D尺の「3」にCI尺の「5」を合わせます。
答えはCI尺の「1」の目盛の下のD尺の目盛で位取りを考えて「15」となります。

6 掛け算

今度は実物で 1.6÷1.25 を計算してみます。
D尺の「1.6」にC尺の「1.25」を合わせ、答えは「1.28」になりました。

7 割り算掛け算計算

答えが同じになるように掛け算をしてみます。
D尺の「1.6」にCI尺の「8」を合わせてCI尺の「1」の下の目盛は「1.28」となりました。
位取りを考えて答えは「12.8」です。

最後に平方根と立方根をやってみます。
8 平方根

平方根はA尺の「9」にカーソルを合わせ、D尺を読むと「3」
見づらいですが、立方根はK尺の27にカーソルを合わせるとD尺は「3」となります。
2乗、3乗はこの逆です。

昭和40年代頃まではエンジニアの必需品だった計算尺。
電卓の登場で急速に使われなくなりましたが、概数でよければ本当に便利な道具だと思います。

内藤博士は、コンピューターはおろか電卓もない、計算そのものに膨大なエネルギーが必要な時代に構造設計を行っていましたが、計算尺があったからこそ短時間に設計を進めることができたのではないかと思いました。

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